熊本地震(支援編)~6ヶ月~
熊本地震から半年を迎えた熊本。震度7の地震を二度も経験し、4000回以上の余震も身体で感じながら、住民と共に寄り添い支援活動を行っている支援者たち。
熊本市内を始め益城町の中心の密集地での大きな被害。南阿蘇村・西原村など農家の方が多く山間に点在している中山間部での被害。地域により様々な問題、課題を抱えながら住民は一歩一歩前に進み始めています。これから細く長い支援活動が必要になるであろう熊本。出来る事を一つ続けていきたいと思います。
【支援活動の展開】
〇各団体の支援活動の拠点
〇地域で活動展開を行った団体
水害などの災害と比べ、応急度判定で危険(赤色)・注意(黄色)と張られてしまう事が多い地震災害では、危険地域が多く老若男女が参加する募集型のボランティアセンターで、安全をキープしながら対応する事は難しく、支援活動を展開する事が難しいのが地震災害の特徴だと思います。
熊本県内では、社会福祉協議会を始め様々な支援団体が独自(一部情報の共有・連携をを持ちつつ)の支援活動を展開していきました。また震災直後から行政・民間(NPO・災害支援団体等)など、各市町村での現場での状況の共有を行ってきました。
しかし、一方では連携がうまく行かなかった地域もあり、改めて広範で被害を受ける事が多い地震災害での支援活動の展開を行う事の難しさも感じました。
【様々な支援活動の様子】
〇重機ボランティア
〇在宅避難者への支援
〇大切な想い出(貴重品など)の救出
〇ブルーシート張りなどの高所作業支援
〇医療関係の支援
〇炊き出し支援
〇神社・仏閣などの文化財の支援
〇避難所支援
〇農業支援
〇学習支援
〇マイノリティー支援(障碍者への支援)
〇イベント支援(お祭り等)
近年、社会福祉協議会が中心の災害ボランティアセンターでは、ボランティア保険の関係を始め参加するボランティアの方々が多種多様な状況が被災地では抱えている事もあり、従来の災害ボランティアセンターでは対応出来ない支援活動が広がっている為、少しずつではありますが、多種多様な支援活動が自主的に行われていくようになりました。 現地ではこれまで各地で支援活動を行ってきた経験を持った支援者が、住民の事も思い、少しユーモアを入れながら寄り添う気持ちを込めて様々な支援活動を行っています。
【様々な支援団体】
被災地では学生を始め消防、土建業など様々なジャンルの方々の姿を見る機会があります。飛行機や新幹線、高速バスなどを利用し熊本に足を運んでいます。 また高速道路が無料になる事もあり、九州を始め中国地方・関西からのボランティアバスやボランティア団体の姿を見る事が多くありました。
しかし 多種多様なニーズに対して対応出来る方々も少なく、現場では調整する側の難しさもあったのではないかと感じました。
【三ヶ月を過ぎた事】
農家の方を始め避難所ではなく地域に残り生活を行っている方々が多かった熊本。頑張って作付けした農作物も収穫する事が出来たり、支援者の力をお借りして地域の中でお茶会などを行ったり、夏の思い出と題してちょっとした縁日のお祭りのような内容の支援もあり、現地で次第に笑顔を見かけることが多くなったように思えます。
【仮設住宅での支援活動】
各市町村で入居の時期は違いますが、6月から少しずつ入居を行い避難生活から仮設住宅での生活がスタートしています。大きなお屋敷から反対に間口の狭い仮設住宅での生活。 生活していく中で色々な問題、声を聴くことが多くなりました。
そんな中、食器市を行ったり、お茶会などを行ったり、棚作りのワークショップを行ったり、生活環境の改善の為のお話会を行ったりと仮設住宅を中心に支援活動を行うグループも生まれてきています。
【半年を迎える熊本での支援活動】
震災から半年を迎えた熊本 震災直後に行われた会議や現場では沢山の関係者の姿を見ることがありましたが、今ではあの時を比べると圧倒的に少ない関係者になってきています。 勿論、現場が少しずつ片付き始めている事もあるので、以前の様に多くの支援者の力をお借りしなくてはいけない訳ではありませんが、震災直後よりも半年経った今。そしてこれから ニーズや環境の変化は大きく、見えずらくなってきています。
1、仮設生活 2、在宅生活 3、みなし仮設 と地域の様々な場所に点在し生活を行う様になった熊本県の被災者の方々。 これから行政、民間(NPOなど)、住民など沢山の方々がお互いに考えどのように進む出来なのか、一歩一歩手探りで前に進んで行かなくてはならないのかもしれません。
【地域コミュニティ支援プロジェクト】
震災直後から現地を回りながら感じていた事。なんらかの理由を持ち、地域を離れるのではなく地域に残った住民が沢山いる熊本。そんな住民を少しでも応援出来れば、地域のコミュニティの第一歩になるのではないか?一人独りが力強く前に向きながら、地域の方の事を想えば、復興への力につながるのではないか? またこれから月日が経つにつれて寂しさ、不安などが大きくなる中で少しでも「地域」「コミュニティ」の大切さを感じる時期が来る事になると思い。
そこで被災した個人を応援するのではなく、大きな枠で「地域」を支援する事を考え、「地域コミュニティ支援プロジェクト」と題して、地域の中で生活を行っている方々を支援する。仮設住宅というコミュニティを構築するサポートをすることにしました。 仮設のお風呂を作る、公民館でお茶会を行う、仮設住宅でイベントを行う、車庫など敷地内で部屋を作るなど地域に関わる事を支援者が中心になるのではなく、あくまでも地域の方々が中心になれる様に、影ながら支援出来ればと思い。立ち上げてみました。
◇地域コミュニティ支援プロジェクトのFacebook→こちら
※大工でもなく、特殊の技術を持っていなくても地域の方と共に考え寄り添う気持ちがあれば、色々な事を行えます。興味がある方はぜひご連絡を頂ければ幸いです。因みに出来るだけ廃材を頂き、使えるものを使い少しでもお金を使わずに活動に参加しもらえればと思っています。
【もやいハウス】
これから時間のかかる復興への道。少しでも支援者が集まれる場所、寝床、食事などが出来る空間があれば、これから中長期に必要になる支援活動の中で大事な場所になると思い。「もやいハウス」を作る事にしました。
地域の方々を始め支援者のメンバーが、今後何かを仮に作ったり、生活の環境の買い残などを行う上で少しでも費用を使わず、活動が出来る為にも廃材を少しでも集め、今後の活動に使えればと思い、隣の敷地も利用させてもらっています。
※「もやいハウス」・・・人と人をつなぐ、共同で一つの事を行う。一つのモノを所有するといったシェアする意味を持つ「もやい」が集まるハウスです。支援者だけではなく、地域の方々のもやいする場所になってもらいたい思い。名を付けました。