国際ボランティア学生協会(IVUSA)
国際ボランティア学生協会(IVUSA)
彼らとの記憶は2012年の春。三重県尾鷲市で行われた海岸清掃で暖かいスープを2日間支援したのが初めての出会いだっただろう。
その後、日本各地の災害地で支援活動に入った際、毎回のようにIVUSAの姿を目にした気がする。 学生が主体になり、段取りや現場回し、片付けなど完結型で支援に入る彼ら。大きな被害を受けた地域がある際に彼らが来る情報が入ると、現場を調整している自分にとっては大変助かりました。
昨年は6月の大阪北部地震の茨木市・高槻市で共に支援に入り、その後の西日本豪雨災害では、岡山県倉敷市。その後は広島県坂町。そして今年に入り3月のこの時期に愛媛県宇和島市とあっちこっちの被災地でお逢いしたIVUSA。
また、彼らは活動で作業の段取りも大きな力を発揮しますが、何よりも若い力で地元の方に元気を与えるきっかけを作る事が多く目にする。
元気な姿で暑い中汗をかき、作業を行う学生の姿に心打たれ、帰っていく姿を見送る地元の年配の方が手を振っている姿には涙を見かける事もしばしばである。
実際、今回も3日間に渡り作業を行い、夕食2日間は地元の方と交流会を行い、食事しながら色々なお話を行っていました。 関東をはじめ関西の大学生がこの時期に、なぜ宇和島にボランティアに来たのか?なぜ行動に移したのか?被災地に住んでいる住民に取って遠方から自分自身の資金を使い、時間をかけ駆け付けてくれる事が理解出来ない方が多いらしく、ボランティア活動の事や学生の事、地域の事など色々な話に花が咲いていました。
「負けてたまるか。」の文字を背中に、各地の被災地に足を運び、若い力で沢山の元気を与えてくれるIVUSAの学生たち。直接彼らのサポートを行うわけではないですが、資材や地元の方との関係性作りなど、地元に少しだけ長く居る立場で邪魔にならない程度にサポートさせて貰っています。
これからも日本各地でお逢いする機会もあると思いますが、私なり出来る事、応援出来る事をさせてもらいたいと思います。
IVUSAとは、 国際ボランティア学生協会は、学生が主体になり段取り、片付けなど自己完結型のスタイルで、現地に入り活動を行う学生団体。発足から25年を迎える現在では、関東、関西を初め全国で会員数4000人を超える学生団体。被災地に入ってきた際には、頼りになる団体の一つです。
2018年度伝える活動(講演)
2018年度伝える活動
2017年度の支援活動の継続で九州に滞在している事が多かった2018年度の上半期ですが、JVOAD主催の全国フォーラム後の6月中旬からは、緊急支援で日本各地に走り周る日々を過ごしました。
災害NGO結の3つ事業の柱(災害支援&伝える活動&販売部門)の一つでもある。伝える活動(防災)では、被災地での講習会をはじめ、朝倉市、日田市から熊本地震の被災地へ支援団体を訪ねたスタディツアーを企画したり、被災地から学んだことをお伝えする講演を行ったりしつつ、少しでも多くの方に経験から見えてきた事、感じた事、学んだ事などを自分なりの言葉でお伝えしてきました。
災害NGO結のミッションとビジョン
- ミッション
災害NGO結は、災害で浮き彫りになった現代社会の問題に対し、積極的に行動し関わりをもつきっかけを生み出すことで、人・社会・自然環境を互いに結び、人々が遠い未来を自らの手で作るためのサポートを行います。
- 4つビジョン
1、彼方の行動を結ぶ(他人ごと→自分ごと)(アクション)
2、彼方と人を結ぶ(個性)(分野を越えた)(役割)
3、彼方と自然を結ぶ(環境)(営み)
4、彼方と未来を結ぶ(持続可能な環境)(担い手)
- 3本の事業の柱
- 災害支援(直接支援&中間支援&移行期支援、担い手の発掘・育成)
- 伝える活動(講演・講習会など)
- 販売部門(被災地の商品開発支援・購入支援・販売支援)
〇講習会
・平成30年7月豪雨(倉敷市・坂町・宇和島市) 床下剥がしや家屋復旧の説明など
〇スタディツアー
・九州北部豪雨支援者@熊本ツアー(5月15日~16日)
支援団体の交流と活動を通して被災地で学んだ事を教えてもらうスタディツアー
〇講演
- 1月27日「防災のつどい」(東京)
- 2月21日「九州北部豪雨報告会」(東京)
- 2月27日「災害ボランティア」(広島市安佐南区)
- 3月3日「朝倉ボランティア連絡会議」(朝倉市)
- 6月12・13日「JVORD全国フォーラム」(東京)
- 7月2日「JAあさくら筑前女性部」(朝倉市)
- 9月3日「愛媛県域情報共有会議勉強会」(愛媛県)
- 12月16日「防災セミナー」(宇和島市)
- 12月17日「愛媛県域情報共有会議勉強会」(愛媛県)
- 1月10日「防災講演」(神戸市灘区中学校)
- 3月1日「災害ボランティアセンター中核研修」(愛媛県)
- 3月17日災害ボランティアセンター運営研修(萩市
この八年間で各地で色々とお話させてもらいましたが、まだまだ経験値が少なく人前でお伝えする能力が低い為、聞いている方、活動している方、迷っている方などに理解してもらえるまでには至らないコトも多いのではと感じています。
これからも、もっと自分自身が見えているモノ、感じた事など言葉のボキャブラリーや表現方法なども学びつつ伝える力を身に着けていきたいと思っています。また言葉だけではなく、WSや研修など様々な手法を使って行けるように工夫していきたいと思います。
少しでもゆとりが出来た時に、足を運びながら沢山の方(場所)から多くの事を学び、伝えていく力を手に入れていきたいと思います。
tom
Social Shop 半人前
Social Shop 半人前
農家から購入したみかんで作ったオリジナルジュース
今更ですが、昨年末から災害支援とは別に新しい取り込みを行っています。
そもそも、私が災害支援を行い続けているいる目的の一つに、災害で浮き彫りになった社会の問題に、メッセージを乗せ支援を行う事が未来につながると思い活動しています。 しかし、災害現場では災害支援だけでは、表現出来ない事も多くあります。
そこで立ち上げたのが、Social Shop 半人前と名付けたネットショップ(小売り)です。
時間に追われ社会の中で日々忙しく生活をしている現代社会。その現代社会の中でも出来ることの1つに買い物がある。ネットを通して無理をせずに買い物することで、社会の課題に向けて取り組んでいるの方々に繋がり。ちょっと社会が変わるきっかけに関われる。関われば関心に変わり、興味に変わる。
そんなきっかけを買い物で、演出出来たらと思い「Social Shop 半人前」を立ち上げました。
被災で減農薬になったみかん
柑橘ミックスBOX
被災地で出会った農家の方々は様々な環境があります。支援に入った事で繋がったご縁を活かし、色々な訳ありみかんを購入させてもらい、販売しました。農家の方から直接購入する事で、支援活動では出来ない農家支援。少しでも収入につながる事が、農家としての復興の一歩につながると思っています。
また、倉庫に保管してあり被災してしまったジュースを購入させてもらい、販売させてもらうなど、被災という訳あり商品を扱い販売させてもらいました。
世の中の方が被災をマイナスに考える中、発想の転換に変え、地元の方々が少しでも新しい視点も持ってもらいたいと思い。販売を行いました。
つながるみかん(被災したジュース)
買って応援!食べて応援!といった遠方の方でも被災地に関心も持ってもらい購入する事で、少しでも被災地とつながりを感じて関心を持ってもらいたいと思っています。
被災地のモノを購入する事で関心に繋がり、興味を持ってもらいたいと思います。悲しみや涙、痛々しい景色や物語よりも、綺麗な景色、美味しい味、魅力的な文化の方が興味も関心も大きく継続的に覚えてもらえると思います。
これからは被災地や被災地外など、社会課題につながるモノを商品にさせてもらいちょっとした関心や気付きを買い物というツールを通して、演出出来ればと考えています。
Social Shop 半人前とは、買い物を通してつながることが社会をちょっこっと良くするきっかけや関心につなげるショップ。社会課題につながる取り組みを買い物というツールを通して、関われる環境作りを行うショップ。
ハチドリ舎@広島
ハチドリ舎@広島
災害支援仲間の一人でもあるA氏は、広島市内でSocial Book Cafe ハチドリ舎というお店をやっている。
4年前の広島土砂災害の支援活動で出会った彼女。その後、関東・東北豪雨の常総市で共に災害ボランティアセンターの立ち上げなど支援を行った事がある彼女。その後は広島市内でお店をOPENし、昨年は安芸区社会福祉協議会の災害ボランティアセンターの運営にも関わっていました。
自然災害を中心に支援活動を行いながら、社会の課題などを表現しているつもりの私に対して、同い年であるA氏は広島を起点に平和活動を行いながら社会問題などを行っている。 同い年であり、活動を通して社会に対してメッセージを送っている活動家の一人。時々顔を合わせて、今考えている事、最近学んだ事、今後行いたいコトを話しながらお酒を交わす事は自分にとって大切な時間です。
同世代でこうして時間を過ごせる頃が嬉しくも、もっと同世代の方と共に語れる事が出来たらと思う。
そして毎回ですが、こうして一緒にいるといつも長居してしまう自分がいる。次の日も早いのにもかかわらず共に時間を過ごしてくれた仲間に感謝。
また来ます!
Social Book Cafeハチドリ舎とは、「自分でつくること」をコンセプトにし、人と人、人と社会、広島と世界をつなげるブックカフェ。定期的に講演・映画の上映会・お話会・音楽イベントなどを開催 しており、社会を生き抜く知恵を身に着けるきっかけがいっぱいあります。
tom
帰路@宇和島
帰路@宇和島
山口~愛媛へ移動フェリー
宇和島市作業部会
県域の情報共有会議
広島~山口を数日間移動しながら、お世話になっている方々とお会いし色々なお話を済ませ、数日振りに宇和島へ
月に1,2回程度で集まり会議を行っている宇和島市の作業部会。役場の方やJA、支援団体など作業を中心に関わる個人団体が集まり情報共有を行う会議。12月から定期的に行っており、団体の受け入れや課題、ニーズの共有などを行ったりしてます。
また、夕方からは月一くらいの頻度で行われている県域の情報共有会議もありました。大洲市、西予市、宇和島市、八幡浜市の行政や社協、NPOなどが集まり、情報共有を行う。今回は、発災からこれまでを振り返り、何が出来て何が出来なかったかを約2時間半にかけました。
団体間を越え、情報を共有し課題解決に結びつける事、顔の見える関係性を強化し対応出来る環境を整える。行った事をしっかり反省し、次へつなぐこと。経験を未経験の地域に繋ぐことが大切だと思いました。
床下の土砂出し
三月いっぱいで撤退を考えている私たち災害NGO結では、
宇和島市での作業に関しては、少しずつ地元支援者に引き継いでいます。
外部支援者でもある私たちが、いつまでも支援を行っているのではなく、地元の支援者たちが中心に支援を行っていく事で、息の長い支援が出来る体制になると考えています。
家屋系のニーズから園地や倉庫といった農家ニーズまで、宇和島市では災害により生まれた課題は様々です。住民に寄り添い支援を行うモノがどこまで行うのか、考え進んでいかなくてはならない災害支援。 難しい決断を一つひとつ考えながら、仲間と話し合いながら行っていって欲しいと思います。
自分たちだけではなく、外部の支援者を受け入れる仕組みを作りつつ、息の長い支援体制が整う用にもう少し側にいてサポートしていきたいと思います。
tom
伝える活動@萩市
伝える活動@萩市
宇部市で行われてた講座
5年前の萩市を襲った豪雨災害の支援活動で出会った宇部市のH氏が災害支援の講座を行うという事を聞いたので、ちょいと宇部市に足を運びました。
行政職員でありながらも、気象予報士であり、NPO団体のメンバーでもありと色々な顔を持っているH氏。被災地でお逢いし情報共有する事も多くあります。
20年前に起きた高潮災害で大きな被害を受けた宇部市。地域にある大学生を巻き込みながら防災力を高める活動を行っていました。
それにしてもこうして防災に意識ある方が身近にいると、丁寧な講座や企画をする事が出来るのだと感じました。
災害とは?被害とは?支援とは?災害ボランティアとは?災害ボランティアセンターとは?協働とは?一つ1つのテーマ―にして計5回の講座を行い1つ一つを掘り下げている事はH氏や災害看護のメンバーが地域に居るから出来る事なのだと思います。
萩の偉人たち
伝える活動@萩市
秋から春にかけては災害の多い夏の時期に出来ない。講座などでの講演(伝える活動)の依頼を受ける事にしています。
5年前の支援活動での縁もあり、萩市社会福祉協議会からこれまでに二回ほどお声かけてもらいました。
今回は、1時間半ほど「災害地からの学び~被災者の思いと支援者の思い~」と題してお話させてもらった後、午後からは「災害時の知恵」としてWS(ワークショップ)を行いました。
約50人ほどの方が参加してくれていましたが、どこまで伝わっただろうか?主催の萩市社会福祉協議会の目的につながっただろうか?WSはもう少し詳細にして分かりやすい様にすればよかったな。など講演させてもらい感じる事が多くありました。
被災地の現場で過去の経験を伝える事も勿論大切だけれど、被災地を知らない方に向け、少しでも感じてもらえるように話して、作り手としてもっともっと工夫出来る様に考えていきたいと思います。
そういう意味では、こうしてお声かけしてもらい貴重な経験をさせてもらっている事に毎回感謝です。
tom
坂町に行く
坂町へ行く
坂町社協と連携して活動を行うDRT-JAPAN広島
床下案件など特集ニーズを対応します。
解体作業が進みあちらこちらで空き地が目立つ
広島県内でも今回の豪雨災害で被害の大きかった坂町。発災から八ヶ月が経った現在でも支援活動が継続的に行われている。 発災後に初めて坂町に足を踏み入れた時は、土砂の多さにどうなるのだろうかと思ったのだが、行政をはじめ沢山の支援者などが関わったことであの大量の土砂が無くなりました。
しかし、被害の大きかった地域では、再建にはまだまだ時間がかかる様で、全壊、大規模半壊といった被害の大きかった家屋の解体が行わている際中です。
仮設住宅、借り上げ仮設など地域から離れて生活している方が居る中、地域に残り生活を行っている方も、解体が進む事で空き地が増えていく風景を見て寂しさを感じている様です。
坂町社協のジャンバーも販売している様子
発災直後、作業など一過性のニーズが多い被災地の状況から少しずつ個人個人に合わせてた多様性のニーズに変わっていく被災地。 災害ゴミ、土砂が無くなっていく中、被災した住民、地域の課題は変化している様子でした。
被災地の様子が変わっていく中、支援体制も変えていく必要があると考えています。初動や緊急期など外部支援者が多く集まる際に効果的な力を発揮しますが、長い支援が必要であり、多種多様に対応する為にはどうしても地元の力が欠かせないと思います。
坂町では、社会福祉協議会を中心に毎週のように支援活動が行われています。また、一般のボランティアが対応出来ない案件などは、連携しているDRT-JAPAN広島などにおつなぎし対応してもらっています。
色々な災害ボランティアセンターを見ているとやはり支援の三原則の大切さを感じます。
【支援活動の三原則】
- 被災者中心・・・誰の為の支援活動を行うのか?なんの為に行うのか?支援活動の原点
- 地元主体・・・長い復興のフェーズの事を考え、息の長い支援を行う為にも地元の方を主体に支援活動を行う。
- 協働・・・対応出来な事は他団体に繋ぎ対応するなどして連携し、少しでも課題解決に結びつける事の出来る体制を作る。
グランドで走り周る子ども達の姿
まだまだ息の長い支援が必要な坂町ですが、少しずつではありますが、前に進んでいます。校舎の二階の高さまでうず高く積まれた土砂が無くなり、現在では校庭のグランドで子ども達が元気に走り回る姿が見れました。川上から流れてきたモノで橋が壊れて渡れなかった橋が、車両で渡れる様になっていました。 ちょっとずつかもしれませんが、確実に一歩ずつ前に進んでいる被災地。 これからも関心を持ち足を運び、感じた事をお伝えしていきたいと思います。
広島市内にお店を構え、各地(熊本地震~九州北部豪雨~西日本豪雨)の災害地に足を運び、被災者や支援者達に冷たいコーヒーなどソフト面の支援を行ってくれる支援仲間のリトルツイッター。 以前のお店を閉店し新しく体制を変えてお店を始めたと聞いたので、足を運びました。四階でなかなか人が来ないのかなと感じましたが、お洒落で一度来ると長居してしまうような雰囲気があり、常連さんには気に入る場所なんだろうと思いました。
災害地にばかりいるのではなく、時間のある時は仲間たちの場や興味のある場所に足を運びたいと思います。
広島市内にあるシルバーアクセサリー屋Beija Flor 興味ある方は一度足を運んでみてはどうですか?
tom