今後の宇和島の支援
今後の宇和島市の支援
発災から9ヶ月を経過した 各地の被災地ですが、被災地の環境や支援者の状態なども変化しています。
年度末という事もあり災害従事車両(高速道路無料免除)が三月末で終了予定もあり、九州(熊本、朝倉)、三重県、関東など日本各地から宇和島市に足を運んでくれました。
3月に入ってからは、基本現場の調整などは行わず、宇和島市に移り住んだ「NPOナナの森」のT氏の協力を頂き、活動を継続しています。
NPOナナの森とは、「防災活動」と「災害支援活動」を中心に活動を行っている宇和島の地元団体。熊本地震、平成30年7月九州北部豪雨と過去の災害地での支援活動の経験から長期的な支援が必要と考え、2018年12月に家族と宇和島市に住所を移し、本格的に作業系活動を行っている団体。
3月末にはうわじまグランマのメンバーが主催のイベントもあり、発災直後から定期的に宇和島に駆け付けてくれた支援仲間が、関東~三重県~九州とあっちこっちから駆け付けてくれました。
イベントの前日には、これまでお世話になっていた拠点の片付けにも協力してもらい、来た時よりも美しくを目指しって宿泊場所、活動拠点の片付けを行いました。
久し振りに30人近くの支援者が集まった3月の最終末、改めてマンパワーの大切さ、可能性など感じました。 発災から9ヶ月近くになった今もこうして四国地区愛媛県の宇和島市に足を運んでくれる仲間たちに感謝。
うわじまグランマとは、西日本豪雨をきっかけに立ち上がった宇和島市の地元の団体。発災直後は物資、炊き出しといった支援を中心に行っており、今後は長期的な支援を考え、コミュニティー支援、子ども支援、防災など他の支援のジャンルを視野に入れて活動を行い始めています。また活動を通して中間支援を行う団体が不在で必要不可欠と気付き、同時に中間支援を行う団体に発展していく方向で進めている。
移行期を気にして年が変わた2019年1月から宇和島に滞在する時間を減らしながら、他の被災地や「伝える活動」(講演)を行ってきました。(今後地元主体で支援活動を行う為にも、少しずつ外部支援者の存在を薄くしていく事が必要だと考えています。)
今後も長い支援が必要な宇和島市。活動の主体を地元に移行していく事でこれからも駆け付けてくれる外部支援者を受け入れ、今後のニーズに対応出来る状況につながると思います。しかし、残念ながら月日が流れるにつれて社会(世間)の感心が減っていきます。また、遠方に足を運ぶ事が難しいなる事(制度や資金など)を考えると今後の被災地の復興への道は厳しいものです。 これからも災害NGO結は、定期的に宇和島市に足を運び、支援者(団体)を通して被災地を応援していきたいと思います。
※拠点であった吉田ベースは片付けましたが、継続的に地元支援団体「NPOナナの森」が、同じ場所で支援者を受け入れ支援活動を引き続き行っています。可能な方、興味のある方は是非、ご連絡してみてください。
毎年のように起きる日本各地での自然災害。そしてそれにより生まれる被災地。そしてそこで立ち上がり、試行錯誤をしながらも継続的に活動を続けている支援者たち。出来るからやるから必要だから行う、そして続ける為に考える行動していく。
発災直後、被害の状況を把握し直接支援を行いながら、被災地の変化を意識し考え、移り替わっていく状況に合わせ支援の幅、方向性を行いつつ、地元の支援者(団体)を発掘し育成し、自立を促しつつ距離感を持ってサポートする。
これからも日本各地で起こる被災地に「虫の目、鳥の目、魚の目」を意識しながら、被災地と共に支援活動を行っていきたいと思います。
「虫の目、鳥の目、魚の目」とは、課題や問題など一つの事を一方向から見て判断するのではなく、様々な角度から見て、感じて、考える事でそのモノの本質や隠れた課題、その後の問題になる要素を導く力につながる視点。
- 虫の目・・・ターゲット(部分)を絞り虫のように低い位置に意識し「狭く深い」を心掛ける視点
- 鳥の目・・・鳥のように高いところから全体像を把握する俯瞰的な視点
- 魚の目・・・ さかなのように、流れ(時間)を考え、その後どの方向に流れていくのかを判断する俯瞰的な目線
tom